今年は仮想通貨業界にとって厳しい年だったことを、ベンチャーキャピタルの活動が裏付けている。
今年は仮想通貨業界にとって厳しい年だったことを、ベンチャーキャピタルの活動が裏付けている。セルシウスやボイジャーデジタル、ブロックファイなど、今年起きた大手企業の一連の閉鎖の中でも、11月のFTXの破綻は最も衝撃的で、投資家心理を揺るがし、仮想通貨市場から1兆5000億ドルの時価総額を一掃した。
ブロックチェーンベンチャーキャピタルの資金調達は、2022年5月以降、減少傾向にあり、11月も同様で、流入額はさらに減少している。しかし、そうした中でも2022年の資金流入総額は2021年を60億ドル近く上回った。
コインテレグラフ・リサーチによると、11月のVC資金調達額は4.8%減の8億4040万ドルで、10月の8億4300万ドルから減少している。コインテレグラフ・リサーチ・ターミナルのベンチャー・キャピタル・データベース(取引、M&A活動、投資家、仮想通貨企業、ファンドなどを含む)によると、個別の取引件数は10月の69件から11月は61件に減少している。
しかし、悪いニュースばかりではない。5月以降、仮想通貨VCの資金調達は減速しているものの、今年の資金調達総額は2021年の数字を上回っている。コインテレグラフ・リサーチのVCデータベースによると、2022年は残り2週間を切った時点で、総額361億ドルが調達されていることが判明している。これに対し、2021年の資金調達総額は303億ドルだった。
11月の半分を占めるインフラプロジェクト
11月はWeb3セクターが23件と最も多くの取引が成立したが、ブロックチェーンインフラストラクチャのセクターが投資家の資金を最も多く占めたようだ。このセクターは、11月に半分以上の資金を集め、4億8390万ドルのベンチャーキャピタルを確保した。
インフラ部門が資金調達の大半を占めたとはいえ、その調達額のほぼ半分を確保したのは、Matter Labsという1社。イーサリアム仮想マシンに対応したzkSyncを開発した同社は11月16日、ブロックチェーン・キャピタルとドラゴンフライが共同で主導し、ライトスピードベンチャー・パートナーズ、バリアント、既存投資家のアンドリーセン・ホロウィッツが参加して2億ドルのシリーズC資金ラウンドを終了したと発表した。同社はこれで、エコシステム・プロジェクトに資金提供するためのBitDAOからの2億ドルを含む、全ラウンドを通じた4億5800万ドルの資金調達が完了したことになる。
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