メタバース、NFTの今後のトレンドについて

　　メタバース（MetaVerse）と非代替性トークン（Non-Fungible Token: NFT）は、デジタル世界だけでなく、アートからゲーム、さらには投資まで幅広い業界に影響を与えている。しかし、これらの産業はまだ、それらの真価を十分に発揮していない。

　　Twitter、Meta、RedditはいずれもNFTやメタバースプロジェクトに取り組んでいる。投資家サイドも、NFTに大きな賭けをしており、現に新しい企業も誕生している。

　　以下、メタバースとNFTは今後のトレンドについてまとめる。

　　1）メタバースランド

　　大手ソーシャルメディア運営企業 メタ（Meta、旧名Facebook）は、2021年10月に仮想現実（Virtual Reality）分野への展開を発表した。

　　このニュースを受けて、人々の拡張現実（Augmented Reality：AR）、仮想現実（Virtual Reality:VR）、メタバース不動産への関心が急上昇した。

　　米最大手の暗号資産投資企業 グレースケール（Grayscale）は昨年11月に、バーチャル不動産市場が1兆ドル規模に成長する可能性があると推測した。

　　メタバースベースの不動産が注目されている理由として、メタバース不動産が現在、圧倒的な供給不足になっている点が挙げられる。またメタバース不動産は、メタバース環境にユニークな土地を持つことで、賃貸や建物、イベントによる仮想空間での収益を生み出すことが可能だ。さらに、メタバース不動産はNFTによって，所有権が保護されているため、一見変わった投資に見えるが、現実の不動産と遜色はない。

　　2）プレイ・トゥ・アーン・ゲーム

　　プレイ・トゥ・アーン（Play-to-Earn：P2E）ゲームとは、ブロックチェーンゲームの一種である。プレイヤーはゲームをプレイしながら所定のタスクを達成することで、トークンやNFTを獲得・売却できる。また、ゲーム資産となる各種アイテムをプラットフォーム間で取引・交換できるようになるため、ゲームビジネスの根幹を揺るがすものとして注目を集めている。

　　ブロックチェーン企業とゲーム開発会社間で締結した「ブロックチェーン・ゲーミング同盟（Blockchain Gaming Alliance）」の統計では、2021年ゲームの分散型アプリ（Decentralized Applications：Dapps）でのユニーク・アクティブ・ウォレット（Unique Active Wallets：UAW）は140万個に上っており、ゲーム業界全体の49％を占めている。

　　3）拡張現実（Augmented Reality）

　　拡張現実（Augmented Reality：AR）とは、現実の環境をIT技術で拡張するテクノロジーである。例えば、AR技術により、携帯デバイスのカメラを利用して、実在する風景にデジタル要素を加えることが可能だ。

　　スマートフォンがあれば、現実世界と仮想世界が共存するARを手軽に利用することができる。

　　2020年大ヒットした「ポケモンGO」はAR技術を活用したゲームアプリで、プレイヤーの位置情報を基に、バトルをしながらポケモンを捕まえ、交換ができる。アプリの累計ダウンロード数は既に110万件を超えている。

　　アップル（Apple）社はAR/VRヘッドセットの開発に取り組んでいる。製造スケジュールは当初の2020年から2022年に延期されたが、既に製造テストを完了したと見られている。

　　ARは日常生活に新しい体験と価値をもたらしているが、いまはまだ初期段階にあると言わざるを得ない。2024年、AR産業は最大3,000億ドルの市場評価額と推定されており、今後の成長と拡大が期待されている。

　　メタバース・NFT市場の成熟とともに、より多くの新技術や新製品が登場することになるだろう。

　　

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