BTC既に回復基調か？各アナリストによる分析

　　先週末、暗号市場は大惨事に見舞われた。ビットコイン（BTC）の価格は57,000ドルから45,000ドルまで下がり、20％前後の下落となった。 先物市場では、急落により、10億ドル以上のロングポジションが清算され、1日のビットコイン先物市場の建玉減少幅は今年9月7日以来の最大となった。

　　ただ、記事執筆時点から過去24時間を振り返ると、暗号市場は比較的安定した値動きとなっている。ビットコインだけでなく、イーサリアムをはじめ、BNB、SOLなどメジャーな暗号通貨はいずれも小幅に回復している。これは、短期的には売り圧力が弱まっていると捉えることができる。

　　ビットコイン先物市場での過剰なレバレッジが、今回の価格下落を招いた可能性が高いという見方がある。アナリストのサム・マーティン（Sam Martin）氏は、「10月下旬の上昇時と比較すると、資金調達金利はわずかなプラスの偏差を示したが、デリバティブベースの未決済建玉が多いため、レバレッジ市場に影響したのではないか。それにより、大量の清算がさらに暗号通貨市場に悪影響を及ぼしたのかもしれない」と述べた。

　　価格の下落は未決済建玉の数量を大幅に減少させ、レバレッジ市場の圧力も減少した。Coinglassのデータによると、ビットコインの未決済建玉は12月3日の230.5億ドルから12月6日の最低点164.7億ドルに下がった。今回数量の減少により、暗号通貨の市場構造は「大掃除」され、2022年初頭のリバウンドに備えているという予測もある。

　　投資家は、値下げで買い増しの機会を待ち続けている。デジタル資産管理会社CoinSharesは12月6日に発表したレポートによると、暗号通貨市場は急落の状態になっても、資金流入が止まらない。先週、暗号通貨の資金流入は1.8億ドルに達している。ビットコインへの流入資金総額は1.45億ドルとなり、依然として流入金額ランキングの1位であった。

　　アナリストのペントシ（Pentoshi）氏は、今後数日間、価格変動を回避したいトレーダーは、市場の調整が終わるまで傍観するのが賢明であると考えている。彼は次のチャート分析を発表し、ビットコインが短期的に52,000ドルまでに回復すると予測している。

　　一方、「52,000」の価格について、まだ不安定の領域と考えているアナリストもいる。アナリストのスコット・メルカー（Scott Melker）氏は、42,000ドルから53,000ドルの間はビットコインの価格が不安定な領域であり、53,000ドルを超えることは強気相場のサインとなると述べている。またこれにより、暗号通貨市場が再び強気市場に戻る可能性を示しているとも述べた。逆に、もし42,000ドルを下回れば、弱気市場が継続し、ビットコインの価格がさらに28,000ドルまでに下落する可能性があると考えている。

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