研究データ：イーサリアムがビットコインよりも優れたインフレヘッジになる可能性がある

　　ビットコイン(BTC)のここ数年間の収益率とインフレ率は、以前よりもはるかに高くなっている。現在のインフレ率は6％を超えており、今後さらに成長すると予想されている。これにより、インフレに対する最良のヘッジというポジションが確立された。しかし、現在ビットコインには、重要な「競争相手」がいる。

　　イーサリアム(ETH)は、現在時価総額が2番目に大きい暗号通貨だ。

　　2021年12月3日の時点で、イーサリアムの時価総額は5332億米ドルとなっており、上昇幅はビットコインを前年比で上回っている。シドニー大学とマッコーリー大学の研究者が行った最新の研究によると、ビットコインは、イーサリアムに代わる、より優れたインフレヘッジとなる可能性があると発表した。研究者たちは、「暗号通貨が主流になるに伴い、投資家達が暗号資産をゴールドよりも優れたヘッジと見なすようになった」と説明した。

　　米連邦準備制度理事会（FRB）が紙幣の増刷の決定したことから、投資家達の間ではインフレへの警戒感が高まっている。紙幣の増刷に反対する声もあったが、記事の作成時点では増刷が続いている状況で、インフレ率もこれに伴い上昇している。これはアメリカだけの問題ではなく、世界の他の国と地域でも同じような、あるいはそれ以上のインフレ率となっている。これにより、ますます多くの個人や機関投資家が高インフレ率を利用し、収益を出すべく暗号通貨分野に参入している。

　　オーストラリアの研究者は、「イーサリアムの革新性と今後のアップデートにより、いずれはビットコインよりも人気出るかもしれない」と述べている。なお、ETH 2.0のアップグレードは2022年中に予定されている。

　　現在、ソラナ（Solana）やカルダノ（Cardano）など、『イーサリアム・キラー（Ether Killers）』を主張するプロジェクトがいくつかある。しかし、ブロックチェーン市場における、イーサリアムの主要トークンの地位に、影響を与えるほどのトークンは今のところない。「Defi」、「NFT」、ミームコイン、メタバース、ブロックチェーンゲーム等の市場で、イーサネットネットワークが依然として主要な地位を占めている。そして、これらの市場の高い人気は、イーサリアムの継続的な成長を後押ししている。

　　今年に入ってから、イーサリアムの価格（執筆の時点：4,511米ドル）は既に7倍に上昇した。それを比べると、ビットコイン（執筆時点：56,552米ドル）の上昇幅はそれほど高くない。

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