Bitcoin.orgのウェブサイト ハッキング被害

　　2021年9月23日、ビットコイン（BitCoin:BTC）のオフィシャルサイトBitcoin.orgがハッキング被害にあった。ポップアップボックスにメッセージが表示され、Bitcoin Foundationを装い、ユーザーが指定されたアドレスに送信すると、ビットコインの2倍の量を返すと約束する景品詐欺が起きた。

　　詐欺コンテンツが削除されるまでの2時間の間に5回の取引が成立し、合計0.40571238BT、約17,764ドル（約200万円）がだまし取られてしまった。その後Bitcoin.orgにアクセスできない状態担った。執筆時点で、通常のサービスが再開されている。

　　また、掲示板型ソーシャルニュースサイトRedditがこの詐欺に使われていたアドレスを分析した結果、0.40571238BTのうちの0.4BTCは、正当性の要素を加えるためにハッカー自身が送ったものだと推測している。

　　このような詐欺は新しい手口ではない。これまでにも暗号通貨業界の著名人達のビデオコンテンツを再利用する方法でよく行われていた。しかし、ビットコインの公式ウェブサイトで行われたのは、これまでに例のない大胆なやり方だった。

　　今回の事件は、ハッカーたちがますます巧妙な手口で人々から暗号資産を奪おうとしている証拠だ。

　　Bitcoin.orgは、ビットコインのオフィシャルウェブサイトで、暗号通貨業界では権威的な存在である。サトシ・ナカモト（Satoshi Nakamoto）とマルッティ・マルミ（Martti Malmi）が創設したプロジェクトであった。ナカモト氏は、プロジェクトから手を引く際に、開発チームとは関係のない幾人かにウェブサイトの管理を託し、Bitcoin.orgの継続と維持の責任は、特定の個人が負うものではなかった。現在は、独立したオープンソース開発のホストとしての役割を担っている。

　　景品詐欺はよく知られているが、今回のケースでは、ハッカーがBitcoin.orgのウェブサイトを利用したことがこれまでにない手口であった。幸いなことに、被害に遭ったのは少額だったが、。景品詐欺にお金を送り続ける人がいる限り、このような詐欺は継続されるではないか。

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